チェックバルブ”コネクト”レンチの使用手順(参考)
1.チェックバルブを取り外す前の準備
既にポンププランジャー1式を取り外しており、エアリーク(空気漏れ)によるチェックバルブ不良を、潤滑・洗浄剤(CRC-556等)で「1次洗浄」した状態で、特にポンプシリンダー内に大きな異物も無く、潤滑剤で濡れている状態だと仮定します。

【注意点】
ランタンの場合は、
ベンチレーター・ガラスグローブ・ベイルは取り外して下さい。マントルも破損する場合が有りますので必ず取り外して下さい。またハンドルが干渉する場合はフレーム・アルミカラーも外して脱着作業を行なって下さい。さらにデカールも作業時に痛める場合が有りますので、紙などで覆って保護して下さい。※水シールタイプの場合は要注意。
※余談ですが、写真の様なソフトタッチのプライヤーを使うとポンプクリップに傷等が付きにくく綺麗に外す事が出来ます。
2.コネクティングロッドを挿入・接続する。
チェックバルブ中央穴ネジにコネクティングロッドを挿入して連結します。
コネクティングロッドのネジ径は
「新旧2種類」有りますので、適合するタイプを使用して下さい。※ビンテージランタン・ストーブは、太いタイプのネジ径となっています。ネジ回転が止まるまで指の力でコネクティングロッドを廻して下さい。

【注意点】
最初に本体レンチをポンプシリンダー挿入後にコネクティングロッドをレンチ中央穴部から挿入しても同じ事ですが、チェックバルブの偏心により本体レンチ挿入後ではロッドがチェックバルブに入らない場合も有ります。
3.本体レンチを挿入する
内部チェックバルブの溝位置を確認してから、本体レンチ中央部の貫通穴にコネクティングロッドを通しながら、本体レンチをポンプシリンダーに挿入します。レンチ先端部の爪がチェックバルブ溝に入った事を必ず確認して下さい。

4.コネクティングロッドを本体に固定する。
本体レンチ上部に蝶ナットを締め込みます。バルブ溝とレンチ爪のガタツキ(特にUSA幅広溝タイプ)が少し有りますので、回転方向にピッタリとさせて蝶ナットを強めに締め込んで下さい。
5.タンクを固定(3点支持)する
タンク本体を股の間にしっかりと挟み込みます。
左手の平中心でレンチ中央部を軸方向(タンク側)へ少し力を加えて押さえ込みます。「左手」「右腿」「左腿」の3点で押えるイメージです。
特にビンテージの真鍮タンクは大変弱いので変形・凹み等、十分注意して下さい。

【注意点】
万力や作業バイス等での固定はタンクの凹みや傷の原因となります。弾力が有るお股が一番です。(^^:
6.チェックバルブを緩める
右側ハンドル部(回転方向側)を「木槌」「小さな鉄ハンマー」で叩きます。トントントン「トン」とリズム良く叩きます。最後の「トン」が一番強くなる感じで回転方向へ叩いて下さい。特に焦る事は有りませんので、力を加える時はご自身のタイミングで叩いて下さい。慣れてくると力加減やタイミングが解ってきます。

【注意点】
チェックバルブをナメ無い
テクニックですが、手で力任せに廻さずにハンマーを使って回転力をレンチに加える事です。特に固定型で無い「純正レンチ」の場合は、不安定な手の力で廻そうとするとレンチ先端爪部がブレるので、バルブ溝をナメル原因となります。
7.チェックバルブを取り外す
ハンマーを叩いた感触でチェックバルブが緩んだのが判断出来ます。
少しでもチェックバルブが廻れば、手の力でも回転する事が可能となります。人差し指を使ってハンドル部分をクルクルと廻すと、本体レンチが徐々にポンプシリンダー外に出てきます。本体レンチを抜き取ると先端部に
不良チェックバルブが固定されて出てきます。

約60年〜70年も前に組付けられたチェックバルブが、簡単に
ほぼ傷も無く出てくると何か少し感動してしまいます。(^^;
8.新品チェックバルブに交換する。
新品チェックバルブとステム(棒)を連結したままポンプシリンダー内に挿入します。チェックバルブが適切な位置に入ったのを確認して、本体レンチ中央部の貫通穴にステムを通しながら、本体レンチをポンプシリンダーに挿入します。レンチ先端部の爪がチェックバルブ溝に入った事を必ず確認してからチェックバルブを締め込みます。現行交換品(200-6381)はOリング(リーク防止)により、強く締め込む必要は有りません。適切な締め付けトルクは慣れてくると誰でも解ってくると思います。

【注意点】
チェックバルブを締め込む時はコネクティングロッドの固定は必要有りません。また現行品のチェックバルブ&ステム(
200-6381)は、ほとんどのコールマン灯火器類に適合します。短いステムのピーク1系も切断して使う事が可能です。当方のチェックバルブ&ステムの出品物もどうぞご利用下さい。
以上でチェックバルブ交換が完了となります。あくまでも当方がご紹介する参考手順ですので、ご自身に合った「ご使用方法」を見つけ頂けたらと思います。なお本レンチ使用や本手順を参考にしたチェックバルブ交換を実施して、コールマンのランタン・ストーブ等の灯火器類に破損・故障、もしくは事故・怪我等が有りましても、当方は責任を負いません事を予めご了承下さい。また危険な火器類ですので細心の注意を払ってお取り扱い下さい。
ジェネレーター交換やチェックバルブ交換はメンテナンスの基本となっています。自分自身でメンテナンスを行なうとさらに道具類に愛着を感じる事が出来ます。ランタンやストーブ類は大自然のフィールドで本当に頼りになる存在です。
どうぞ愛機をいつも絶好調で使ってやって下さい。
        
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